どこが悪いのかさっぱり分からんよ

まずはこれを読んでみてください。

朝日新聞 - 天声人語

この記事だけを読むと、「また税金の無駄遣いか！」とも思ってしまうような文章です。
なんつーか、印象操作の感が否めません。

個人的にはこの日本食の認定制度ってやつは賛成派なんですが、その理由を含めてちょっと考えてみます。

まず、上記天声人語だけを読むと、日本政府はまた何をやってるんだと思うことでしょう。
確かに、

所変われば食文化も変わるものだが、面妖なニホン料理は見過ごせないらしい。

と書いてある通り、日本にたくさんあるカレー屋とかラーメン屋は本場インドや中国からしたら面妖かもしれませんよね。
インド人がココイチのカレーを食ったら、なんじゃこりゃーって言うかもしれないです。
でも、日本人は喜んで食べてます。
これこそ「所変われば食文化も変わる」ってことですね。

で、それはいいんですよ。
確かに所変われば食文化は変わりますから。

日本人に合ったカレーと同様に、アメリカ人に合った寿司が考案されて、それがアメリカで人気になっているのは問題ないでしょう。
天声人語では、このような土地に合った工夫（アメリカ流巻き寿司みたいなフュージョン料理って呼ばれるものですね）が排除されるような書きかたをしていますが、実際はそんな目的じゃないでしょう。

次の記事を見てみます。
OhmyNews:“スシポリス”を海外日本食料理店へ派遣せよ

ここにはちゃんと書いてますが、排除したいのはこういう連中です。

例えば、ある日本の大臣が日本料理店で食事をしようと思ったとき、出された料理は韓国料理（フュージョン料理ではない）だったそうです。日本料理と韓国料理は当然違うものです。おそらくは、もともと韓国料理を出していた店主が日本料理人気にあやかって、看板だけ変えたにすぎないのでしょう。

衛生上問題のある日本料理店もあります。日本料理は刺し身など、生ものを扱うため、特にこの点は気をつけなければなりません。ですが、中国人や韓国人が経営する一部の店では残念ながら、そういった概念とは無縁のところがあるそうです。

つまり、「日本料理」なんて看板を出していながら、平気でキムチを出してくるようなヤツらが問題なわけです。
どうやらそんな人らが結構いるようで。
日本料理って書いてある店に行ったらキムチが出てくる、米に生魚を乗せただけで寿司と言う、しかも衛生面は考えていない。
そんな店が出す料理が「日本料理」として海外で認識されているとしたら、それは国でなんとかしようと思っても問題ないんじゃないでしょうか。
そんな店を放置しておくことは、明らかに日本にとって損だと思いますし。

というか、ちゃんと現地に根付いたフュージョン料理を出しているところは、認定制度なんて出来ても問題にならないでしょう。
消費者がフュージョン料理ということを分かって行く分には問題ないです。
別に認定を受けられないからといって、営業停止になるわけでもないですし。

例えるならば、インドが本場のカレーを認定する制度を作るようなものです。
で、ココイチとかは本場インドカレーを出す店じゃないですから認定はされないのは当然ですが、だからって客が少なくなるとも思えません。
それは、日本人向けにアレンジされたカレーであることをみんなが分かっていて、それを食べに行っているから。
逆に、本場のインドカレーを食べたい人は間違って入ってきてがっかりすることがなくなるわけです。

困る人がいるとすれば、「本場インドカレー」って看板を出しておきながら、まがい物を出している店でしょう。
「本場インドカレー」って書いてあるのに、認定を受けていない、じゃあここはパチモンだなってなるわけです。

・・・こう考えると、まがい物を売ってる人たち以外は誰も損をしない気がするんですが、朝日新聞は何が言いたかったんでしょうか？

気楽なものを食べたいってのと、日本料理と書かれたキムチを食べるってのは違うと思うんだよ。